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あん人こん人:第1種銃猟狩猟免状を取得、衛藤千晴さん  [大分県]

イノシシやシカなどによる農作物被害が広がる一方、狩猟を担う猟師は減り、高齢化も進む。そんな中、新たな狩猟の担い手として注目されているのがハンターの世界に踏み出す女性「狩りガール」だ。その狩りガールデビューを心待ちにしている。

 小さい頃から「海・川・山」の三つの「りょうし」の父清春さん(56)に付いて自然の中で育った。3姉妹の次女。父が猟犬の訓練をする時にもただ一人山に入り、自然に慣れ親しんだ。「楽しかった」と話す。

 だから本当は「はやりの『狩りガール』という気持ちで狩猟免状を取ったわけではないんです」と言う。自分の食べるものを自然の中で撃って解体して食べる−−という一連の過程を知らないまま「ただ食べるだけでいいのか」との思いが出発点だ。

 6月以降、銃刀法に関する初心者講習会を受け、第一種銃猟狩猟免状を取得、射撃講習のクレー射撃にも合格した。「散弾銃は重くて、体が小さい分肩への衝撃が大きかった」。さらに狩猟中に仲間と連絡を取り合うアマチュア無線技士の資格も取った。11月1日からの狩猟解禁に向け、銃所持許可を県公安委員会に、県猟友会に狩猟者登録も申請中だ。

 母恵子さん(56)が4年前に始めたシシ肉や加工品のシシ飯の素(もと)などを販売する店「山川屋」で、父と一緒に仕入れたシシ肉を部位ごとに解体する作業も経験した。

 猟犬が手負いのイノシシの牙にやられるなど狩猟には危険もある。だが、市猟友会野津支部会長も務める清春さんは「イノシシが隠れている時のしっぽの振り方など、犬の仕草も知っているから大丈夫。女の子が狩猟をすることで男性も興味を持ってもらいたい」と愛娘のデビューを楽しみにしている。【古田健治】

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 ◇メモ

 県内の鳥獣による農作物被害は2013年度、2億9400万円。5億円を超えた00年度に比べて予防や対策の効果が上がっているが、駆除の中心となる県猟友会の会員数は3月31日現在で3417人。ピークだった1978年に比べ半減し、しかも平均年齢は60歳を超えているという。

 
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