シェアカフェ:「地域おこし協力隊」の永田さん、武雄に開店 イノシシ肉カレー、パスタ、お酒など提供[佐賀県]
武雄市武雄町の川端通りに9日、地元で起業を目指す人を応援するアンテナショップ「いのししカフェ」が開店した。総務省の事業「地域おこし協力隊」の隊員として同市に移住した永田裕美子さん(43)が、自身の体験を基に企画し、市も共鳴して援助した。
いのししカフェはビル1階のこぢんまりした飲食店。カウンター7席とテーブル11席に調理室がある。曜日ごとに経営者が入れ替わるシェア(共有)カフェとして運営する。
火曜は佐賀市のイタリア料理のシェフがパスタ専門店▽水曜は永田さんが武雄産イノシシを使ったハンバーグ&カレー店▽金曜と日曜は福岡市の人が昼はハンバーグ店、夜は葉巻が吸えるシガーバー▽土曜は永田さんが昼は起業家セミナー、夜は観光客向け花魁(おいらん)バー−−を開店する。
月曜と木曜の経営者を募集中。料金は1日当たり6000円。また、現経営者も開業のメドがつけば出ていくので、随時募集する。
永田さんは昨春、地域おこし協力隊に応募し、武雄市に永住を目指して転居。ケーブルテレビ3局で市の広報番組を制作している。また、ネットなどで武雄特産のイノシシ肉の宣伝もしている。
隊員としての契約は来春までの3年間。永田さんは市内で飲食店の起業を目指し、温泉街などで物件を探したが、数百万円の開店資金が必要と分かった。「これでは気軽に起業はできない」と、起業家が手軽に試験運転できるシェアカフェの開店を思いついた。
カフェの開業資金は200万円。うち30万円は「移住者の増加と起業家の育成は市の政策目標でもある」と市が拠出し、残りは永田さんが賄った。永田さんは「武雄市は図書館や教育改革で注目され『武雄に住みたい』『武雄で起業したい』という人が増えている。カフェを通じてたくさんの人がつながり、幸せを共有できれば」と話している。詳細は永田さん080・5608・0274へ。