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有害捕獲を当面中止 誤射事故で検証と対策 静岡県猟友会 [静岡県]

 静岡県猟友会は23日、静岡市で緊急理事会を開き、同県伊豆市で20日に発生した猟銃誤射により、共に鹿の捕獲に来ていた男性(60)が死亡した事故を受けて、県内全域での有害鳥獣捕獲を中止し、しばらく再開しないと決定した。県内では昨年11月にも長泉町で山菜採りの男性(当時66)が誤射で亡くなっていることから、事故の検証と安全対策が急務と判断した。大日本猟友会によると県全域での捕獲中止は異例という。  同県猟友会の理事らが集まった23日の理事会で決めた。県全域で、わなと銃を使う有害鳥獣捕獲を中止したのは初めてという。死亡事故が起きた20日は、静岡市内で同猟友会が狩猟免許の講習会を開いており、捕獲を中止するよう関係者に呼び掛けていた。同猟友会の佐藤均治事務局長は「現時点で捕獲再開のめどは立っていない」としている。  県内の農作物の鳥獣被害は全体として減ってはいるものの、ニホンジカによる被害は増加していることから、同猟友会の伊藤政夫会長は「行政と安全対策を共有した上で、地域保全の取り組みとして再開の道を模索したい」と述べた。県では「猟友会は獣害を防ぐ重要な担い手。安全に活動するための十分な対策を検討してほしい」(鳥獣捕獲管理室)としている。 ■大日本猟友会 防止呼び掛け  事故を受けて大日本猟友会は22日、全国の猟友会に対し、事故防止の徹底を呼び掛け る緊急通知を出した。大日本猟友会では「事故を絶対に起こさないという“ふんどしを締め直す”強い決意がうかがえる。全国でも事故防止に向け、あらためて体制を強化していく」(共済部)と話す。  鳥獣害の悪化で、環境省は農水省と共に鹿や猿、イノシシの捕獲強化に乗り出す。その半面、誤射などの事故が相次いでいることに対し、環境省は「捕獲数を増やすより事故をなくすことが大切。猟友会と連携しながら地区ごとに体制を見直し、事故を発生させない体制整備を再度進めていく」(野生生物課)と強調。農水省も「安全が第一。安全が確保されて初めて鳥獣害を減らす仕組みができる。事故防止の重要性をあらためて認識し、対策に力を入れていく」(鳥獣災害対策室)としている。(尾原浩子、立石寧彦)

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