クマのエサ「豊作」 大量出没「可能性低い」[石川県]
県は、今秋のツキノワグマの出没予測のために実施したクマのエサの豊凶予測をまとめ、ブナを「大凶作」としたものの、ミズナラとコナラは「豊作」とした。ブナとミズナラの実りが悪いと秋にクマが大量出没する傾向があり、県自然環境課は「現時点で今秋にクマが大量出没する可能性は低いが、市街地近くで出没しており、遭遇しないよう気をつけてほしい」と呼びかけている。
同課では、5~6月に、クマの目撃件数が多い金沢市や加賀市など8市町で、ブナなどの落下した雄花を数えた。ブナは24か所のうち「大凶作」が23か所、「凶作」が1か所、ミズナラは23か所中「大豊作」と「豊作」が計12か所、コナラは28か所中「大豊作」と「豊作」が計12か所で、クマの大量出没がなかった2012年の傾向に近かった。
今年7月29日時点の県内のクマの目撃件数は106件で、金沢市の57件が最多。昨年の113件より少ないが、12年の69件は上回っている。県は8月中にブナなどの実り具合を調べ、9月上旬に、より精度の高い豊凶予測を公表する予定。
2014年07月30日 Copyright © The Yomiuri Shimbun