クマ出没に注意、主食のブナの実大凶作[秋田県]
東北森林管理局(秋田市)は31日、秋田県内のブナの開花状況が悪く、今秋はほとんどの木で実をつけることがないとの予測を発表した。
ブナの実はクマの主食で、山に量が少ないとクマが人里に出没し、住民と遭遇する危険性が高まるという。
同管理局によると、5、6月に県内54か所の開花状況を調べたところ、花が多かったのは1か所だけで、27か所では全く開花していなかった。このため、秋の結実予測を4段階で最低の「皆無」とした。2年ぶりで、昨年は4段階で2番目に多い「並作」だった。
県警生活環境課によると、今年のクマの目撃件数は31日午後2時現在、例年より多い291件。過去10年間で年間の目撃が最も多かった2012年の491件に迫る勢いだ。この年も結実予測は皆無で、8、9月に145件の目撃があった。
同管理局は「豊作や並作の後、7年ほど実が少ない年が続く」としており、来年以降もクマの出没には注意が必要になりそうだ。