クマ目撃、紋別・渚滑町付近で相次ぐ 防除へ下草刈り、市が対策「習性理解を」 [北海道]
【紋別】市内渚滑町周辺でクマの目撃が相次いでいることを受け、市は今月中旬、渚滑小西側横にある雑木林の下草を刈り、見通しをよくする対策に乗り出した。市は「クマの習性を踏まえて行動してほしい」と注意を呼びかけている。
下草刈りは、クマの通り道に人の手が入ると、その道を使わなくなる習性に目をつけ、クマが山から市街地へ降りてくるのを防ぐのが狙い。市内元紋別でも7月上旬にこの対策を行い、効果があったとしている。
渚滑町周辺の個体も含め、今年に入り目撃されているクマの多くは体長約1・5メートル前後で、親離れしたばかりの2歳程度とみられる。この時期のクマはなわばりを求め、半径約50キロのエリアを歩き回り、食べたことのない物に高い興味を示す。
成長するにつれて人間に対して警戒心を抱くが、その前に人間の食べ物の味を覚えてしまうと、危険性が高まるという。
市は「家庭の生ごみを外に放置せず、回収日の朝ギリギリに出す。また、クマは夜行性なので、夜間や早朝に出歩くのは避けてほしい」と呼びかけている。(川崎学)