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園児ら遭遇…身近な里山でも注意を 上田小県で増える熊の目撃情報[長野県]

長野県上田市の太郎山(1164メートル)で24日に保育園児を連れて登山中の保育士が熊1頭を目撃し、市などは市民に注意を呼び掛けるなど対応に追われている。上田小県地域での熊の目撃情報は昨年、一昨年に比べて増加。毎日のように登る人がいたり、保育園が集団登山をしたりする地域に親しまれている里山でも、熊が冬眠に入るまでは注意が必要になっている。  24日の登山は、市内の保育園の年中児22人と保育士4人、年長児21人と保育士2人が分かれて実施。熊を目撃した男性保育士(37)は年長児3人と一緒に最後尾で、前の集団が見えない位置にいた。午後1時ごろ、太郎山の裏参道を山頂付近の神社の鳥居から300メートル下りた辺りで、保育士が4、5メートルの距離に参道に出てくる大きな熊を見つけた。  保育士は園児たちに鳥居近くのトイレまで走るよう指示。自身も熊を見ながら数メートル後退し、体を翻してトイレを目指した。園児たちはトイレに鍵を掛けて隠れ、保育士は熊が来ないか見張ったが、熊は追い掛けてこなかった。午後2時ごろ、園からの通報で市や上小猟友会、上田署の9人が園児らを保護した。  上田市森林整備課は熊が目撃された24日夕、登山道入り口に熊への注意を喚起する紙を張り、翌日には目撃情報を知らせる縦約1メートル、横約45センチの看板を立てた。24日には市教委と市保育課が、市内の小中学校や幼稚園、保育園にパソコンのネットワークシステムなどで目撃情報を伝達。27日からは市が警戒を呼び掛ける文字情報をケーブルテレビで見られる行政チャンネルで発信している。  県上小地方事務所林務課によると、本年度の上小地域の熊目撃件数は9月末時点で71件。昨年度同期の32件、一昨年度同期の34件を大きく上回る。同課は「熊の餌のコナラ、クヌギなどの実の不足が、熊を歩き回らせている可能性がある」とする。  同課によると、熊が冬眠に入るのは12月中旬以降。地元住民によると、27日には熊出没の看板を見て引き返す人もいたという。28日午後、今年185回目の太郎山を訪れた上田市住吉の小宮山守さん(72)は、太郎山で熊に遭遇した経験はないというが「熊は山にいて当たり前」と考え、普段から熊よけの鈴とラジオを装備していた。  県環境保全研究所(長野市)の岸元良輔研究員は「人の声や鈴での熊よけ対策が基本」とし、「熊よけスプレーを持ったり、熊がいるということを意識したりすることで、実際に出合った時に余裕を持った行動をしてほしい」と話している。

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