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目撃情報 過去5年最多ペース クマ 奥多摩で37件、先月末に登山者大けが

奥多摩町でツキノワグマの目撃情報が過去五年間で最多ペースで増えている。九月末には、登山者が山中で出くわしたクマに襲われ、大けがを負った。今年は山にドングリなどのえさが少ないとみられ、今後も冬眠に向けて、えさを探し回るクマが頻繁に出没する可能性がある。都や町は、登山者に複数での行動と、クマよけの鈴など音の出る物を携行するよう注意を呼び掛けている。 (萩原誠)

 都奥多摩ビジターセンター(同町氷川)には二十七日現在、クマの目撃情報が三十七件寄せられた。すでに昨年の二十一件を大幅に上回り、過去五年間で最多だった二〇一二年の二十七件を更新している。町観光産業課への目撃情報も十八件で昨年の十一件を上回っている。出没エリアは山間部だけでなく、南氷川地区の住宅地近くで徘徊(はいかい)していたとの情報もある。

 人的被害も発生した。九月二十八日に川苔(かわのり)山(高さ一、三六三メートル)に一人で登った三十代の男性がクマに頭をかまれ、倒れて動けなくなった。ほかの登山者が見つけて通報し、病院に運ばれた。町観光産業課の職員によると、例年、出没情報は多く寄せられるが「人的な被害は、ここ二、三年はなかった」と話す。

 昨年は、えさとなるドングリが豊作だったが、今年は少ないとみられる。ビジターセンターは、クマが目撃された場所や日付を書いた青いシールを地図上に貼って事務所に掲示している。クマは通常、登山者の出す物音を警戒して自ら遭遇を避ける習性がある。このため担当者は「登山者は鈴や、付けっぱなしのラジオを携行してほしい。一人でなく複数でおしゃべりしながら登ることなどを心掛けてください」と呼び掛けている。

 町もJR青梅線奥多摩駅前の登山届け箱近くに「クマに注意」との看板を立て注意喚起している。

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