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大山町のクマ出没、当面は監視と警戒で対処 [鳥取県]

大山町4丁目の住宅街近くで親子クマが目撃されてから2日後の19日、紋別市は紋別猟友会のヒグマ捕獲従事者5人と意見交換会を開き、当面は駆除活動を見送り、クマの動向を監視するとともに、地域住民に対しては充分に警戒するよう呼びかける方針を固めた。目撃現場は住宅街に近く、駆除活動に刺激されたり手負いとなったクマが住宅街方向へ突進した場合、発砲できず、さらに危険な状況に陥ることが懸念されるため。付近のパトロールは続け、万が一の際には対処する。

 紋別市によると親子クマは17日午後2時ごろ、大山町4丁目の国道238号線バイパスから大山山頂方向へ約200メートル進んだ林の中で目撃された。18日に付近を調べたところ、ここから約150メートルほど市街地側にクマと思われる足跡も見つかっている。

 クマの親子が目撃された位置は民家から約200メートルと近く、北海道によるヒグマ対応マニュアルに照らすと、被害発生前の危険度としては3段階のうち最も高いレベルに相当するという。生ゴミ等の味を覚えると、繰り返し住宅街へ出没する可能性があり、危険性は一気に高まる。

 いっぽう19日の意見交換会では、住宅街の近くにクマがいるという現状のリスク以上に、駆除作戦に失敗した場合のリスクがはるかに大きいとして、当面は積極的な駆除を行わない方向で意見がまとまった。巣穴の開口部が住宅街へ向いており、クマが巣穴から突進した場合、数十秒で住宅街へ到達してしまい、その後の対応が難しいためという。

 逆に山の方向へクマが進行したとしても、斜面が緩く、すぐに遠くへ逃げてしまうため、やはり銃弾を命中させるのは難しい。ハンターの1人は「斜面が立っていれば撃ちやすいが、ここでは難しい。もしもクマが迫ってきたら撃たざるを得ないが、冷静さを保つことはできず、人や民家に弾が飛んだら大変。住宅街まで走られたら終わりだ」などと話していた。また、この親クマは5~6歳のメスと見られ、数年前からこの場所にいた可能性が高いという。

 こうした声を受けて市側でも当面はクマの動向を見守る方向で検討している。いっぽう市民に対しては、クマの存在を知らせ、クマによる危険性を避けるため必要な事柄について、住民説明会を開くなどして周知する考え。クマの嗅覚は人間に比べてはるかに優れているため、特に生ゴミ等の取り扱いについては「袋の口をしっかり縛り臭いがもれないようにする」「ゴミは収集日当日の朝に出す」などの対処を呼びかける。また漬物(アルコール)や揮発油など臭いの強いもの全般に興味を示すため、そうしたものを屋外に放置しないことも、クマを引き寄せない対策になるという。

 なお市では現場を含む比較的広い範囲で立ち入り制限を実施する考え。すでに注意看板の設置を始めている。

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