獣害への対策強化 篠山市が支援員を任命 [和歌山県]

サルによる農作物や家屋への被害対策を強化しようと、兵庫県篠山市は元県森林動物研究センター研究員の鈴木克哉さん(39)を「獣害に強い集落づくり支援員」に任命した。専門知識を生かし、住民への技術指導や被害集落同士の連携強化などを進める。
和歌山県出身。2008年に同センター研究員に就き3月に退職した。市と共にサル対策を進め、監視員のマニュアル作成、電気柵の設置研修会や追い払い出前講座で講師を務めるなどしてきた。
市役所で1日あった委嘱式で、酒井隆明市長から委嘱状の交付を受けた鈴木さんは「集落の高齢化が進む中、もっと細やかな対応が必要と感じた」と支援員に就いた理由を語った。NPO法人の立ち上げを検討しているといい「獣害対策を進め、集落が活性化する仕組みをつくっていきたい」と抱負を語った。
総務省の「集落支援員」制度で、年間約270万円の活動費は国の交付税を活用する。(井垣和子)