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有害鳥獣を組織的に捕獲 古座川町が「実施隊」[和歌山県]

和歌山県古座川町は23日、農作物に被害をもたらすシカやサル、イノシシなどの有害鳥獣を組織的に追い払ったり捕獲したりするため「町鳥獣被害対策実施隊」を発足させた。隊員は町内の猟友会会員と町担当課職員の計19人。来年度から運用を始める予定の鳥獣食肉処理加工施設(月野瀬)では、町内で捕獲した鳥獣を加工するため、鳥獣の運搬や解体方法なども検証していく。  実施隊は2008年に制定された鳥獣被害防止特措法に基づいて発足。高池4人、明神3人、小川3人、三尾川3人、七川4人の猟友会会員の他に町産業振興課職員2人を隊員に委嘱した。非常勤の公務員という立場で委嘱期間は2年。事業費は400万3千円で、そのうち8割を国の特別交付税で賄う。昨年度までは緊急雇用創出事業を活用し、単年雇用で鳥獣の見回り駆除隊を結成していた。  活動内容は、サルなどが頻繁に出没する場所に班を編成して行き、追い払いや捕獲をする。ほかにも個々の隊員が出没情報に対応して追い払いや捕獲をしたり、班で捕獲するための事前調査や箱わなの設置をしたりする。隊員は狩猟税が半額になり、活動時のけがなどの際に公務災害が適用される。  来年度から稼働する予定の鳥獣食肉処理加工施設には、隊員が町内で捕獲された鳥獣を運び込むことになる。そのため、隊員は施設が稼働を始めるまでに、捕獲後の処理や運搬の方法などの研修を受け、南紀月の瀬温泉ぼたん荘(月野瀬)などの料理人らと連携して、適切な処理方法を検証する。隊員が捕獲した鳥獣は、ぼたん荘で提供するジビエ料理を試作する食材として活用する。  委嘱式は同町高池の町役場であり、隊長の河口洋・町産業振興課長(56)が武田丈夫町長から委嘱状を受け取った。副隊長で県猟友会東牟婁支部古座川分会の瀧本守分会長(65)は、実施隊専用のオレンジ色のベストと帽子を受け取った。  河口隊長は「普及を進めている動物追い払い用の花火などと合わせて、町全体で鳥獣被害に対応する雰囲気をつくっていければ」、瀧本分会長は「鳥獣被害が少しでも少なくなり、捕獲した鳥獣を食肉として活用できるようにしたい」と話した。

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