イノシシ、サル、アライグマの農作物食い荒らし…被害額は3億3千万円[和歌山県]
イノシシなど野生鳥獣による和歌山県内の平成25年度の農作物被害が、前年度比6・2%減の約3億3100万円だったことが27日、県農業環境・鳥獣害対策室のまとめで分かった。
被害額・被害面積ともに微減し、同対策室は「鳥獣の捕獲や農地の防護柵設置など、今後も対策を続けていきたい」としている。
被害金額は、動物別に、イノシシが1億7431万円で最も多く、全体の53%を占めた。次いで、サルが5022万円(15%)、シカが4487万円(14%)、アライグマが3046万円(9%)など。イノシシやアライグマの被害は県全体に分布している一方、サルやシカは比較的、有田以南の地域に出没する傾向があるという。
被害対象はミカンや柿などの果樹が77%、野菜は10%、水稲は8%だった。被害面積は計765ヘクタールで、前年度よりも約20ヘクタール減少。イノシシによる被害が349ヘクタール、シカが155ヘクタール、サルが97ヘクタール、アライグマが58ヘクタールだった。
同対策室担当者は「昨年度は全体的に被害が減少した」といい、「捕獲を中心に、農地に防護柵を設置したり、火薬を使って動物を追い払ったりと、地域の地道な対策の結果だと思う」と話した。