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電気柵で食害防げ 大崎市、無料貸し出し[宮城県]

 クマやイノシシの食害から農作物を守るため、宮城県大崎市はソーラー式電気柵を農家に無料で貸し出す事業を行っている。15日には設置講習会を同市岩出山上野目のトウモロコシ畑で実施し、野生動物の被害に悩む農業者が見学に訪れた。

 電気柵は大崎市が「みやぎ環境税」からの助成で購入し、2011年に貸し出しを始めた。ことしは47セット用意して、既に34セットを貸し出した。

 講習会場の畑を所有する農業佐藤繁さん(73)は「去年の夏は10アールのトウモロコシ畑の半分をクマに食べられた。電気柵の効果に期待している」と話し、市農林振興課の職員らの指導でケーブルを設置していった。

 電気柵は、縦横30センチほどのソーラーパネルで発電した8000~9000ボルトの電気を、1.5~2.5秒間隔でケーブルに流す仕組み。電気ショックは瞬間的なもので、触れた動物が感電死することはない。

 同市鳴子温泉鬼首から講習会に参加した農業高橋正幸さん(74)は「昨年は、防御ネットを飛び越えて畑に侵入したクマに、トウモロコシの大半を食われた。何とか被害を食い止めたい」と、真剣な表情で担当者の説明に耳を傾けていた。

 市農林振興課によると、2013年度の野生鳥獣による農作物の被害額は市全体で約170万円。同課は「実際は、この何倍もの被害に農家は悩んでいる」とみる。有害鳥獣の駆除と食害防御の両面から、農家の被害を減らす考えだ。

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