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サル害こう防ぐ 電気柵設置法など学ぶ[兵庫県]

 野生のニホンザルの生態を学び、農作物被害を防ぐ勉強会「2014サルさるサミットinおじろ」が28日、兵庫県香美町小代区大谷の小代地域局で開かれた。兵庫県の専門員や町職員が被害対策や保護管理計画を報告し、地域住民約50人が理解を深めた。

 県森林動物研究センターによると、県内に生息するサルは約950頭。このうち小代区では35頭ほどが二つの群れに分かれ、各地に出没している。近年は農業被害に加え、人間に慣れたサルが住民を威嚇したり、住居に侵入する事例が起き、問題視されている。

 講演では、同センター森林動物専門員の安井淳雅さん(55)が、ニホンザルの被害と頭数調整の現状を報告。特徴として「栄養状態が良くなると、出産間隔が短くなり、頭数増加につながる」と解説。対策の基本として、人や集落に慣れさせない▽集落で食べさせない▽適切に捕獲する-の3点を挙げた。また電気柵が撃退効果を発揮するポイントとして、きちんと電気を流し、通り抜けられない間隔を保つよう強調した。

 小代区は早くから監視員制度を取り入れるなど、全国的にもサル対策が進んでいる。香美町が考案した通電式支柱「おじろ用心棒」は、農作物被害低減に有効な電気柵として全国から注目されている。しかし、設置者から「効果が感じられない」という声もあり、あらためて正しい設置方法と定期点検の重要性に関する説明も行った。

 勉強会を企画した「小代のサルを考える会」の藤井昌彦さん(54)は「駆除や共存など多くの意見があるが、まずは現状把握が大切。今後も住民で協力し対策を講じたい」と手応えを感じていた。

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