魚影追い、ヒグマ親子が躍動 世界遺産の北海道・知床[北海道]
初秋を迎えた世界自然遺産の北海道・知床で、産卵のため川を遡上(そじょう)するカラフトマスを狙うヒグマの親子が海岸沿いに姿を見せている。沖合のクルーズ船の観光客は目の前で繰り広げられる自然の営みに固唾をのんだ。
カラフトマスは冬眠前の貴重なタンパク源。母グマは魚影を追い、激しく水しぶきを上げながら河口を駆け回る。15分余りで体長50センチほどの2匹を捕らえ、岩の上で食らいついた。
まだ狩りを修業中の子グマ2頭は、素早く泳ぐマスに悪戦苦闘。結局は成功せず、母グマのおこぼれにあずかっていた。
船上の観光客は、子グマの愛らしい動きに「人形みたいでかわいい」と歓声を上げ、別の親子グマの登場にも笑顔が広がった。