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上高地でクマ目撃急増[長野県]

紅葉シーズンを前に観光客でにぎわう上高地(松本市)でツキノワグマの目撃件数が急増している。撮影しようと安易に近づく観光客もおり、自然公園財団上高地支部は「クマの住む場所に立ち入っているという緊張感をもってほしい」と注意を呼びかけている。(松本由佳)

 槍ヶ岳や涸沢・穂高連峰へ向かう多くの登山客が往来する横尾。8月24日正午頃、キャンプ場のはずれに体長1メートルほどのツキノワグマが姿を現した。テントの外でくつろぐ客からわずか20~30メートル。梓川との境界の林のあたりで警戒する様子もなく、のんびりと木の幹などをなめている。

 近くの山小屋スタッフが、カメラを持って近づこうとする客に注意し、一斗缶をたたいて大きな音を出したりしながら追い払った。親離れしてまもない3歳くらいのクマのようだ。

 上高地支部によると、ここ数年、上高地でクマの出没件数が増えている。今年は、8月末までで昨年4~11月の約50件を上回る70件の目撃情報が寄せられた。

 県の2011年度のツキノワグマの推定調査では、上高地を含む北アルプス南部に554頭おり、前回調査の06年とほぼ横ばい。県鳥獣対策・ジビエ振興室は「梅雨明けから秋にかけ、エサを求めて山里へ下りてくるケースが増えている。クマも人慣れし、人間と野生動物との距離が近くなっている」と指摘する。

 クマとの不必要な接触を避けるため、同財団は、「自分の存在を知らせる」「野外に食べものを置かない」「近づかない」などと書いた看板を、登山口やトイレなどに設置。上高地支部の奥原仁作所長は「野生動物は危険なのだという意識を忘れず、自然に親しんでほしい」と話している。

 
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