岩手県花巻市でクマに襲われ3人けが 1人が重傷[岩手県]
12日午後4時40分ごろ、岩手県花巻市横志田の民家から「クマに襲われ、けがをした」と119番があり、この家の農業、高橋勝さん(73)ら3人が顔などにけがを負い病院に搬送された。高橋さんが重傷で、弟の高橋平さん(64)と、近くに住む高橋愛子さん(72)が軽傷とみられる。
花巻署によると、平さんは同県北上市在住だが勝さん宅を訪れており、2人は家の裏でクマの成獣に襲われた。2軒隣に住む愛子さんも自宅近くで襲われたとみられる。
通報を受けた同署や猟友会のメンバーが直後に近くを捜したが、クマは見つからなかった。猟友会などによると、付近で成獣1頭と子グマ2頭の足跡を発見。8月ごろからトウモロコシを食べに来るなどして現場近くで毎日のように目撃されていた3頭とみられ、パトロールをして警戒を呼び掛けている。
地元の行政区長の小原秀一さん(61)は「孫が近くの小学校に通っているので、不安だ。集落では稲刈りの時期を迎える。安心して仕事ができる環境になってほしい」と話した。別の住民の男性(60)は「冬眠前の食料確保のために里に来たのではないか」と語った。
現場は東北自動車道花巻南インターチェンジの西側約10キロで、山の麓付近の田畑が広がる地域。