ヒグマ対策で意見交換/標津町[北海道]
地域の生物多様性を保全し、人間と野生動物の共生について理解を深める「第6回アニマルプロジェクトフォーラム」が23日夜、標津町生涯学習センターで開かれた。町とNPO法人ヒグマ情報センター(藤本靖理事長)の主催。総合討論では、1月下旬から2月上旬に標茶・厚岸両町で相次いだ冬眠から覚めたとみられるヒグマが作業員を襲った事故を受け、有識者が今後の対策をテーマに意見を交わした。総合討論では、標茶・厚岸の事故から、ヒグマが餌としてエゾシカに依存していることを強調し、「(エゾシカの生体や死体などの)餌が豊富にあることで、1月下旬に冬眠から覚める個体もいる」と指摘。また、「道が広域的な管理の枠組みをつくるべき」と提案。藤本理事長は事故対策として「人とクマとの距離が縮まる中、クマを撃てる人材の育成、住民に関心を持ってもらえるような機会をつくることが大切」と締めくくった。