各地でクマの目撃相次ぐ[北海道]

9日午前、後志の寿都町でクマが目撃され、付近では今月に入って目撃情報が相次いでいることから、警察が注意を呼びかけています。
9日午前9時50分ごろ、寿都町政泊町の弁慶岬近くにある駐車場で体長およそ1.5メートルのクマが山の中にいるのを警戒中の警察官が見つけました。
ハンターが現場に駆けつけ近づくと、クマは山の中に逃げていったということです。
現場の弁慶岬は、寿都町の市街地から7キロほど離れた国道沿いにあり、時折、観光客や釣り人が訪れるということです。
この付近でのクマの目撃情報は、今月に入って9日を含めて3件目で、町では8日に注意を呼びかける看板を設置するとともにわなを仕掛けました。
道内では道南の木古内町でも7日、クマを目撃したという情報があり、警察は山菜採りなどで山に入る際は単独行動をとったり山の奥まで行ったりしないよう、注意を呼びかけています。
例年、道内でのクマの目撃件数は、冬眠から目覚めて活動が活発になる4月以降に増える傾向にあります。
道警によりますと、去年4月の目撃件数は97件と前の月の6倍以上に急増しました。
この時期は山菜採りなどで山に入る人も増えるため、クマと遭遇する可能性が高まり注意が必要です。
実際、道南のせたな町では、おととし4月に山菜採りに山に入った50代の女性がクマに襲われて死亡し、
去年4月にも別の女性が襲われ大けがをするなど、事故が相次いでいます。
道警は、山菜採りなどで入山する場合には、クマよけの鈴やラジオを携行して音を鳴らしながら歩くなどクマと遭遇しないための対策を取るよう呼びかけています。