人身被害、出没…色で区別 クマ情報地図で発信 [福島県]
県内で人がクマに襲われる被害が相次いでいることから、県は、特に被害が多い会津地方振興局管内の13市町村を対象に、これまでの出没地点や被害場所などを地図上に示した「会津くまナビ」を作成した。計10万世帯に配布したほか、県ホームページでも公開している。県は「5月は例年、人身被害が最も多い。山などに入る前に役立ててほしい」としている。
地図では、クマに襲われて人が死傷した場所は赤、捕獲された地点は黄、農作物被害は緑、目撃情報は青と、それぞれの地点を色で区別した丸印で示した。13市町村で計約1800件、最大過去6年分を掲載している。
例えば、会津若松市では市中心部に近い飯盛山付近でも人身被害が発生していることや、南部の山間部などではクマが捕獲されたり、目撃されたりした地点が多いことが分かる。その他の市町村でも、山や森林から人里に移り変わる地帯や、山に近い農地での目撃・出没情報が多い。
今年度は4月にすでに2件、登山客や山菜採りの男性がクマに襲われて負傷する被害が発生している。県自然保護課は「地図で警戒するとともに、鈴やラジオなどの音で自分の存在をクマに知らせてほしい」と注意を呼び掛けている。