愛媛・忽那諸島でイノシシの捕獲急増 生息数増え被害も[愛媛県]
松山市は中島など忽那諸島での、イノシシの捕獲数や生息状況調査の結果をまとめた。25年度の捕獲数は483頭で、前年度の2倍強と大幅に増加している。
市農林水産課によると、有害鳥獣捕獲許可に基づくこれまでの中島地区の捕獲数は、23年度140頭(市全域831頭)、24年度225頭(同833頭)。25年度の市全域での捕獲数は1130頭で、同地区での捕獲数増が全体を押し上げた形になった。
これは、同地区で近年、生息数が増加傾向にあるとみられる上に、捕獲しようとする住民が増え、捕獲技術も研修で向上したためと分析している。
生息状況調査は愛媛大学農学部との連携で、昨年7月から実施。由利島を除く中島6島と興居島の計7島に、動きを感知し自動撮影するセンサーカメラ27台を設置したほか、中島本島のメス1頭に電波発信機を付け、活動範囲や行動パターンなども調べた。これによりイノシシが日中、耕作放棄された畑で生活していることなども分かった。
同地区にイノシシはもともと生息しておらず、平成11年に津和地、怒和(ぬわ)両島で見つかったのが最初。山口、広島方面から海を泳いで渡ってきたとみられ、幼獣の天敵のタヌキや、エサのライバルとなるシカもいないことから、生息数が増加。平成22年ごろから畑などでの被害も目立ちだした。
2014年6月7日
転載元:http://sankei.jp.msn.com/region/news/140607/ehm14060702080002-n1.htm