登別市内全域でタヌキ駆除が増加、昨年度は41頭[北海道]
登別市内でタヌキの駆除頭数が増加している。アライグマ駆除での混獲が目立ち、2011年度(平成23年度)から有害鳥獣としての駆除が始まったが、13年度は41頭が駆除された。被害は一般家庭や農家など市内全域に及んでおり、市は「混獲がなくなるまでは駆除を継続していく」方針だ。
市農林水産グループによると、06年度からアライグマの駆除を開始したが、タヌキの混獲が目立ったため、11年度に道から有害鳥獣の許可を得て、箱わなによる駆除を開始した。 直近3年の駆除頭数を見ると、開始初年度は2カ月間だけだったが8頭(アライグマ140頭)、12年度30頭(同138頭)、13年度41頭(同71頭)と徐々に増加している。本年度も9頭が捕獲されている。 キツネの駆除頭数と比べてもその多さが分かる。キツネは11年度10頭、12年度7頭、13年度12頭の状況で、タヌキの駆除頭数が大きく上回っている。 被害は農家の飼料から、市街地にある家庭菜園の作物にまで及び、市内全域で発生しているという。 市は被害の連絡があるごとに、道猟友会室蘭支部に駆除を委託している。支部では鉄製のおり(高さ31センチ、横26センチ、奥行き80センチ)に、油揚げやシカ肉、ドッグフードなどの餌を仕掛け、捕獲している。 担当の原広佳さんは「もともと市内に生息していましたが、過去には被害報告はありませんでした。人里まで来るようになった原因は不明ですが、アライグマの生息域拡大が関連しているのかもしれませんね」と首をひねっている。