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シカ食害対策 お花畑がなくなる前に[長野県]

  • nihonhunternetwork
  • 2014年8月9日
  • 読了時間: 2分

アルプスの高山帯でニホンジカに遭遇するケースが増えてきた。目撃情報は上高地でも報告されている。  南アルプスの仙丈ケ岳などでは、食害でお花畑が見る影もない姿になった。対策は急を要する。  都市部を含め全国に情報発信し、危機感を共有して、本格的な頭数管理に乗り出したい。  山を歩いていると、カモシカ、サルといった野生動物を見かけることがよくある。気のせいか、人間をますます怖がらなくなってきた感じも受ける。登山道を悠々と横切ったりしている。  環境省の推計では、ニホンジカの全国の生息数は2011年時点で261万頭。この20年間で9倍に増えた。  長野県内の推計生息数は10万頭余。捕獲に努めているものの、食害を防ぐに至っていない。  南アでは仙丈ケ岳の小仙丈沢カール、聖岳の薊畑(あざみばた)といった代表的なお花畑が、食害と踏み荒しで壊滅状態になった。八ケ岳などでは樹皮を剥ぎ取られ立ち枯れた樹木をよく見かける。  北ア爺ケ岳一帯で3軒の山小屋を経営する柏原一正さんによると、小屋周辺の稜線(りょうせん)でも2年ほど前からニホンジカを見かけるようになった。中アでは昨年秋、ニホンジカの姿が初めて駒ケ岳の近くで確認された。  北ア、中アのお花畑はいま、食害から守れるかどうかの瀬戸際にある。次の世代に継承するために手を尽くしたい。お花畑は絶滅が心配されるライチョウが餌をついばむ場所でもある。  ニホンジカが増えた一因に、温暖化で越冬しやすくなったことが挙げられる。即効性のある対策を見いだすのは難しい。当面は狩猟によって数を減らしつつ、麓に押し戻すことを考えるほかない。  鳥獣保護法がこの春改正され、保護から頭数管理へと基本姿勢が転換された。国や都道府県が主導して広域的な捕獲を進めることができるようにもなった。  野生動物の頭数管理は小規模市町村の手に余る。環境省や都道府県は保護の視点も踏まえた管理計画を作り、市町村を支援して進めてもらいたい。  国民の理解も欠かせない。上高地や中ア千畳敷などでは、サルに出合うと「かわいい」と近寄っていく観光客を見かける。  野生動物が人慣れすると問題はますます難しくなる。山の自然がどうなっているか、頭数管理がなぜ必要か、分かりやすい情報提供にも力を入れたい。

 
 
 

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