イノシシ388回出没 避難指示解除準備区域[福島県]
福島県は16日、福島第1原発の避難指示解除準備区域の11市町村のうち、早期に営農再開が見込まれる地点に鳥獣被害対策用の定点カメラを設置した結果、イノシシの出現を計388回確認したと発表した。
カメラを設置したのは避難指示解除準備区域に指定された11市町村の計55カ所。8月末から9月上旬の5日間、センサー付きのカメラで観測した結果、イノシシの写真を計388枚撮影した。
これと並行して大熊、双葉、浪江の3町で9月22日から箱わなを仕掛け、今月15日までに計20頭のイノシシを捕獲した。わなは11月から楢葉町にも設置する。
原発事故後、避難区域ではイノシシなどの野生動物の生息域が拡大している。10月下旬からは2回目の定点カメラ調査を実施する予定で、県環境保全農業課は「観測データは各自治体に提供する。営農再開を目指す避難区域の鳥獣被害対策に生かしてほしい」と説明している。