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狩猟免許とらない? ハンター減って絶えぬ鳥獣害[茨城県]

イノシシなどによる農作物への被害が絶えないなか、県内のハンターがじわじわと減り続けている。県によると、1998年度に約9千人いた県内の狩猟者は2012年度、約4千人にまで減った。高齢化も進むため、県は若手に関心を持ってもらおうと対策に乗り出している。

 県環境政策課によると、県内の狩猟免許取得者数は年々減少。98年度に7421人いた取得者は、12年度には3985人にまで減った。県内で狩猟をするときに届け出る登録者数は98年度に約9千人いたが、14年間で半数以下に。

 年齢構成をみると、免許取得者のうち71・5%は60歳以上。10年前は全体の40%余りだったことから見ても、高齢化が進んでいることがわかる。

 県猟友会からは「農林を守るという意味で、狩猟者は大きなウェートを占めている。危機的な状況だ」という声が上がる。

 鳥獣類による農作物の被害は今も絶えない。12年度、鳥獣類による県内の農作物の被害総額は約5億円。そのうち、イノシシにイネやイモ類を荒らされる被害が6216万円となっている。

 県によると、これまでは筑波山のふもとや山間部にいたイノシシの生息域が、小美玉市や鉾田市、行方市などにも広がっているという。

 こうした状況を受け、県や猟友会は、若者に狩猟への関心を持ってもらおうと対策に乗り出している。

 今月9日には、環境省主催の「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」を県内で初めて開催。画面に映し出された獲物を撃つハンティングの模擬体験や、狩猟で使われるわなの説明会には行列ができた。

 受験機会を拡大するため、昨年度からは年3回だった狩猟免許の試験回数を4回に増やした。今年度は若手向けのパンフレットを作成。農学部がある大学や、高校に配るなどして、PRをしている。

 県猟友会の担当者は「猟友会独自でフォーラムを開くなど、若い人に興味を持ってもらう機会をつくりたい」と話している。(照屋健)

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