狩猟税の軽減、有害鳥獣捕獲へ15年度から拡充 政府
政府はシカやイノシシといった有害鳥獣を狩猟する人が払う狩猟税の軽減措置を2015年度から拡充する方針だ。すでにレジャー目的の狩猟者の半額になっているが、15年度からは非課税にすることも視野に数年間限定でさらに軽くする。有害鳥獣の増加で農業や生態系に深刻な影響が出ているため、狩猟者を増やして捕獲を進める。
週内に与党の税制調査会に提案し、15年度の税制改正大綱に盛り込んでもらうよう求める。
狩猟税は銃や網などを使って動物を狩猟する人が都道府県に毎年払う税。散弾銃やライフル銃を使う人は1万6500円、網で狩猟する人は8200円を払う。ただ地方自治体の求めに応じて有害鳥獣を捕獲する「対象鳥獣捕獲員」は半額になっており、15年度改正で捕獲員の税負担をさらに軽くすることにした。本来の4分の1か非課税にする方向で調整する。
環境・農林水産両省は23年度までの10年間にニホンジカとイノシシの頭数を半減させる目標を掲げている。税負担を軽くし、実現を後押しする。