ツキノワグマ保護対象 県方針、シカは指定管理鳥獣に [滋賀県]
県は二十三日、管理・保護が必要な特定鳥獣のうちニホンジカやイノシシ、ニホンザル、カワウは生息数を減らし、ツキノワグマは保護していくとした管理・保護計画を決めた。特にニホンジカは指定管理鳥獣として駆除に力を入れる。大津市内で同日あった県環境審議会で了承された。
保護と駆除を区別した上で経費補助する改正鳥獣保護法が五月に施行されるのに合わせ、それぞれ方針を明確にした。
県内のツキノワグマは二百三十~三百六十頭と少なく、人への危険性が極めて高い状況などを除き原則、殺処分しないと規定。他の四動物は農作物や自然環境への影響が大きいとして減らすことで一致した。
改正法は、市町に限ってきた駆除を都道府県や国も行えるようにしており、県は特に被害が大きいニホンジカを改正法に基づく指定管理鳥獣に指定。新年度に国の補助も得て民間委託し、比良、鈴鹿両山系で駆除する。
ニホンジカは最新の調査で四万七千~六万七千頭が生息。担当者は「年に一万一千~一万六千頭を捕獲し、二〇一六年度末までに半減させたい」としている