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豊田市:イノシシ食べて駆除へ 処理施設建設に補助 [愛知県]

肉を食べてイノシシの駆除を進め、地域の資源としても活用しようと、豊田市は、イノシシを処理する施設の建設に補助金を出し、獣害防止に取り組む。山間部では、イノシシに農地を荒らされ、耕作を放置する農家が増えており、野生鳥獣の肉・ジビエとして脚光を浴びつつある獣肉を食べることで、駆除への意欲を高めるのが狙いだ。

 処理施設は、同市足助町の住民14人が2013年11月に設立した「山恵」(小沢庄一社長)が計画した。イノシシは昔から貴重で、高価な肉として重宝されたため「山の恵み」とも言われていることから社名にした。建設予定地は新盛町公民館隣接地で、今年7月に着工し、処理室や売店など約80平方メートルの施設を建設、来年1月の稼働を目指している。年間約300頭の処理を予定し、ソーセージ、肉まんの具としての活用を想定している。建設費約4400万円のうち市などが80%を補助する。

 市農政課によると、イノシシは餌のミミズを求めて、田のあぜを掘り起こすなどして野菜なども食べる。2013年、鳥獣被害により耕作が放棄された農地面積は市全体で53・04ヘクタールで、前年に比べ6・92ヘクタール増加した。原因の鳥獣はイノシシが最も多く約80%だ。また、放棄地のうち、鳥獣の被害がなくなれば、耕作を再開したいという農地は47・96ヘクタールに上っている。

 一方、市内では13年度、2557頭のイノシシが捕獲された。獣肉の処理施設は現在、市内にはなく、岡崎市と新城市にある。イノシシは一部は食肉として活用されているが、大半は山林に穴を掘って埋めるほか、焼却施設で処理している。【中島幸男】

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