エゾシカ、夏の生息調査 来月から北海道 食害痕、足跡追う[北海道]
道は7月から、夏場のエゾシカの生息場所に関する調査を道内2カ所のモデル地域で始める。冬場の分布状況は全道で調査済みだが、エゾシカは季節ごとに移動するため、夏場については詳しく分かっていない。今回の調査を通じ、食害の痕跡や足跡などの情報を基にシカの生息場所や個体数を推定する方法の確立を目指す。
7~10月、モデル地域内にカメラを設置するなどしてエゾシカの生息場所や個体数を把握。同時に牧草や農作物などが食べられた痕跡や足跡、ふんの状況なども調べ、関連性を分析する。道エゾシカ対策課は「食害やふんの状況から夏場の生息場所を推定し、1年を通して効率的に捕獲できるようにしたい」とする。
モデル地域は、近年エゾシカが増加傾向にある西部地域(日高、上川、胆振、空知、宗谷、留萌、石狩管内)と南部地域(後志、渡島、檜山管内)から2カ所を選ぶ予定。7月上旬に入札を行い、事業の委託先を決めた後、詳しい場所を決める。
<北海道新聞6月28日朝刊掲載>