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霧ケ峰の鹿 発見数倍増 初めて200頭超す[長野県]

 諏訪、茅野、下諏訪の3市町にまたがる霧ケ峰で、県環境保全研究所と県霧ケ峰自然保護センターが春と秋に行う鹿の出現状況調査(ライトセンサス)で、今春の平均発見頭数は226頭に上った。2004年の調査開始以降で最多だった12年秋の倍に当たる水準。「生息数が一段と増えたかは、この秋の結果をみて判断したいが、高密度が続いているのは間違いない」としている。  茅野市大門峠―諏訪市強清水(16キロ)、踊場湿原―八島ケ原湿原(10キロ)の道路沿いで夜間に実施。車を低速走行させながら職員やボランティアがライトを照らし、光る鹿の目から頭数把握した。  その結果、5月19日は223頭、同22日は229頭をそれぞれ確認。3回目の6月23日は視界不良のため、全行程の3分の1程度で調査を打ち切ったが、この際も66頭(統計には含まず)を発見したという。  1回の調査で200頭以上が確認されたのも今春が初めてだ。昨年4月の霧ケ峰大規模火災が結果的に草原再生効果をもたらし、鹿が好む環境が増えた可能性についても慎重に見極めていく考えだ。  同研究所(長野市)の岸元良輔・自然環境部長は「昨秋の結果から頭打ちになったとみていたが…」と結果に驚いた様子。春より出産期の過ぎた秋の方が発見頭数が多くなる傾向があり、「生息数が一段と上がったとすれば、秋のさらなる増加が心配だ」と話している。  霧ケ峰では、ニッコウキスゲなどの植物群落や湿原環境を柵で守る対策のほか、広域捕獲隊員が周辺部でわなによる捕獲を進めている。

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