三重とココイチ、カレーなる共演 獣害対策でシカ肉商品[三重県]
獣害対策で捕獲したシカ肉の有効活用を進めたい三重県が、カレー店最大手「カレーハウスCoCo壱番屋(ココいちばんや)」と連携して開発したシカ肉コラボ商品の第3弾が、19日から発売される。県産シカ肉のメンチカツに、亀山市産の粉茶をトッピングした「みえしか頼めんちゃカレー」。食べ応えのある肉感がポイントだ。
県とCoCo壱番屋は2012年から、シカ肉コラボ商品を売り出している。第1弾はシカ肉入りのコロッケ、第2弾はシカ肉とキノコのハムカツを使ったカレーだった。
第3弾の新商品は、まずはメンチカツでカレーを味わい、次に粉茶を振りかけることで、味の変化が楽しめるように工夫している。県の担当者は「亀山産の粉茶をふりかけることで、あっさりした風味になる」とPRする。
メンチカツには、県内で捕獲され、「いがまち山里の幸利活用組合かじか」(伊賀市)が解体処理し、「サンショク」(同)が加工したシカ肉を使う。いずれも、県が解体処理から提供までを保証する「みえジビエ登録制度」に5月に初めて登録されている。
県獣害対策課によると、県内の野生獣による農林水産業の被害総額は12年度で約7億円。県は獣害対策に適切な生息環境の管理を掲げ、その一つに「獣肉の利活用」が含まれている。山川豊課長は「捕獲した獣肉の活用方法があることが、捕獲促進につながる」と期待を寄せる。
「みえしか頼めんちゃカレー」は税込み802円。県内のCoCo壱番屋全30店舗と、名古屋市の2カ所で販売する。初日の19日には、鈴鹿三日市店(鈴鹿市算所5丁目)で記念イベントがあり、先着100人にしょうゆ味の「ジビエ飴(あめ)」がプレゼントされる。(金沢ひかり)