ジビエバーガーを開発 24日、夏まつりで無料提供 古座川町とぼたん荘[和歌山県]
和歌山県の古座川町と同町月野瀬の南紀月の瀬温泉ぼたん荘は、ぼたん荘近くに建設中の鳥獣食肉処理加工施設の稼働に向け、ジビエ料理を開発している。24日には同町相瀬の一枚岩鹿鳴館前の河原で開く「守り犬の夏まつり」で、ジビエ料理の第1弾として開発したジビエバーガーを無料提供する。
開発したのは町産業振興課の細井孝哲さん(30)、ぼたん荘料理長の野崎洋一さん(55)、副料理長の深海政也さん(37)。県猟友会東牟婁支部古座川分会などの協力を得て、町内で捕獲したシカの肉を使って作った。
9月には町内の飲食店なども参加して「古座川ジビエ振興協議会(仮称)」を発足させる予定で、施設が稼働する来年5月末ごろまでに、さまざまなジビエ料理を開発し、稼働後もジビエを生かした地域の活性化を目指して活動していくという。
町とぼたん荘は今年1月ごろから、ジビエバーガーの試作に取り掛かった。パンに挟むハンバーグは100%シカ肉を使い、シカ肉で作ったミートソースを掛ける。トマトなどの野菜やアクセントにゆずこしょうも加えている。臭みがなく食べやすいという。ジビエバーガーは、9月ごろから同町相瀬の一枚岩鹿鳴館で販売を始める予定。
試食した同町高池の山本ちどりさん(35)は「牛肉よりあっさりしているから胃もたれせず、子どもから年配の人まで食べられるのでは」と話した。
細井さんは「今まで有害駆除で処分されてきた命を有効活用する。一番食べてもらいやすいファストフードから開発し、いろんな料理に展開していきたい」、深海さんは「シカやイノシシの肉は素晴らしい食材」と話している。
守り犬の夏まつりでは午後4時ごろから、ジビエバーガーを半分に切ったものを200人に無料で提供する。