シカ、札幌市西区で迷走 タクシーと衝突、けが人なし[北海道]
21日午前10時40分ごろ、札幌市西区発寒12の11の鉄興公園で、シカ1頭が歩いているのを通行人が目撃し、110番通報した。シカは西区西町などの市街地約3キロを駆け回り、途中でタクシーと衝突したが、約1時間20分後、山の方へ姿を消した。けが人はいなかった。
札幌西署などによると、シカが出没したのは、JR発寒駅や地下鉄東西線発寒南駅に近い住宅街。最初の目撃から約30分後、JR函館線の線路を越え、約2キロ離れた西町北14の道道交差点で空車のタクシーに衝突した。タクシーは衝撃でウインカーが壊れたが、男性運転手(58)にけがはなかった。
シカはその後も住宅街を歩き回り、同署はパトカー3台で追跡。正午前、西区西野3の8で中の川に入り、山の方に立ち去った。運転手は「突然飛び出してきて『ドスン』という音が響いた。シカに遭遇するのは初めてで、びっくりした」と驚く。
道立総合研究機構環境科学研究センターによると、タクシーのドライブレコーダーの映像から、シカは1歳の雄とみられるという。同センター自然環境部の宇野裕之研究主幹は「生息数の増加で、札幌でも市街地への出没が珍しくなくなっている。道東では衝突が死亡交通事故につながる例もあり、出没が多い場所を把握し気を付けることが必要だ」と指摘している。(玉邑哲也、後藤耕作)
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