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斜里町、狩猟免許取得に助成 9万円上限 若い世代に技術継承図る

 【斜里】全国的にハンターの減少と高齢化が進む中、町は本年度から、50歳未満の町民を対象に、狩猟免許の取得補助を9万円上限で行っている。狩猟の担い手確保だけではなく、免許取得後のベテランハンターによる講習なども支援し、町内で長年培われた狩猟技術の継承を目指す。

 道猟友会斜里支部斜里分会では、15年前に約70人の会員がいたが、現在は40人ほどに減少。そのうち半分が60歳以上で、さらなる減少が懸念されている。一方、農作物に被害をもたらすシカは増え、狩猟の重要さは増している。

 狩猟に必要な第一種狩猟免許と銃砲所持許可を取るには約13万円かかり、費用が若い世代の足かせとなってきた。町は約7割にあたる9万円を補助するため、本年度予算に45万円を計上。補助は免許取得後に受けられる。

 高齢のハンターには狩猟技術が高く、シカがいる場所など生態を熟知した人が多い。町には「優秀なハンターが現役のうちに、技術を若い世代に引き継ぐ必要がある」(環境課)との判断もあった。

 このため地元猟友会員として3年以上有害鳥獣の駆除に努めることを補助条件として設定。猟友会が行う新人ハンター向けの集団狩猟や射撃練習会にも補助し、免許取得後に経験豊富なハンターから技術を教わる機会を増やした。

 補助制度は町のホームページのほか、しれとこ産業まつり会場などでPRしており、現在1人がすでに免許を取得して補助申請する見込み。町環境課は「狩猟のきっかけ作りから技術向上までを支援するので、多くの人に興味を持ってほしい」と呼び掛けている。問い合わせは同課(電)0152・23・3131内線100へ。(合田紘之)

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