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猟銃の弾丸住宅に 害獣駆除か 秦野で[神奈川県]

秦野市堀西の会社員の男性(59)宅に、猟銃のものとみられる弾丸が着弾した。玄関の壁を貫通したが、けが人はいなかった。狩猟の弾丸が飛び込んだ可能性が高いという。登山道や住宅街にも近く、家族は「万が一のことがあったら」と不安を抱くが、近年被害が増加する有害鳥獣の駆除などのため、猟銃使用の禁止区域指定は簡単にはいかないという。

◆登山道も近く住民不安

 秦野署によると、着弾したのは11月18日午後4時40分ごろ。散弾銃で使う「スラッグ弾(一粒弾)」とみられ、厚さ10センチ弱のモルタル壁を貫通した衝撃で直径2・5センチほどにつぶれていた。イノシシやシカなど大型動物の狩猟用で、威力が強いという。

 男性の妻(51)によると、当時長男(24)が玄関横の居間で休んでおり、衝撃音に驚いて部屋から出ると廊下に弾丸が落ちているのが確認できたため、すぐに110番通報したという。

 「想定される銃弾の軌道の下には登山道もあり、近くには住宅が50軒近くある」と、男性の妻は万一を懸念する。壁を貫通するほどの威力の弾に当たれば、ただではすまない。

 県自然環境保全課によると、男性の地区は猟銃使用の禁止区域外で、使用自体は問題ないが、発砲する際には安全対策のための細かい規定があるという。県内の狩猟免許取得者の6割強が加入する県猟友会も「県内で同様の事故は聞いたことがない」と話す。ただ、使用者側の判断に多くが委ねられているのは確かだ。

 県が指定する銃猟禁止区域は、住宅の新規建設など地域の実情に合わせて毎年見直されている。だが、「近年は人里での害獣被害も多く、駆除の観点からどこまでを禁止区域に指定するかは、バランスが難しい」(県自然環境保全課)と苦慮しているのが現状だ。

 玄関の壁に開いた穴を見上げながら、男性の妻は「一定の駆除の必要性も分かるが、万が一のことを考えると区域を見直してほしい」と話していた。

 
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