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シカの皮剥ぎ対策に新手法 県森林研が開発 [岐阜県]

  • nihonhunternetwork
  • 2015年1月11日
  • 読了時間: 2分

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県森林研究所(美濃市曽代)は、ニホンジカがスギやヒノキの皮を剥ぎ、木に損害を与えるのを防ぐ方法を新たに開発した。担当者は「金銭面の負担も抑えた方法」として、周知していく考えだ。

 編み出したのは「枝条巻き付け法」。間伐と同時に、不要になった木の枝を下向きにして、木の根元を覆うように巻き付ける。こうすることでシカは木に近づくのをためらい、被害を防げる。

 同研究所の岡本卓也主任研究員によると、ニホンジカは近年、降雪量が減って移動しやすくなったことなどが影響し個体数が増加。それに伴い、シカが食用のために木の皮を剥ぐ事例も増えているという。材木としての価値が下がるだけでなく、木が枯死して山の機能が失われる可能性もあり問題視されている。

 同研究所では二〇一一年四月から三年間、県内でも被害が顕著な郡上市和良町の区有林で研究を実施。従来の対策法では防ぎ切れなかった、木の付け根部分の剥ぎ皮に対する枝条巻き付け法の効果を定期的に観察した。すると、六割ほどの樹木に被害のあった同所の森での被害が無くなった。

 これまでにも専用のビニールテープを巻いたり、侵入防止柵を設置したりする方法があったが、維持管理に費用がかかるなどの問題があった。枝条巻き付け法なら「安価かつ簡単に対策できる」と岡本研究員は言う。

 今後は、林業関係者への浸透を図っていく方針で、岡本研究員は「積極的に試してほしい。事例を教えてもらいながら、改良を続けていきたい」と話している。

 (大野雄一郎)

 
 
 

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