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ニホンジカ捕獲目標4万頭 個体数管理へ雌集中的に [長野県]

県野生鳥獣被害対策本部は17日、今年度第2回目の会議を県庁で開き、ニホンジカの平成27年度捕獲目標を当初計画から1万3千頭引き上げて4万頭にすることを決めた。ニホンジカ全体の捕獲目標達成のために捕獲効率を優先した結果、個体数変動に与える影響が大きい雌の捕獲が滞ってきたことが理由で、県は「個体数管理にはメスジカを集中的に捕獲する必要があり、目標全体を引き上げることにした」(鳥獣対策・ジビエ振興室)としている。県内ではニホンジカなど野生鳥獣による農作物などの被害は深刻化しており、県としてはさらに対策を強化していく方針だ。

 23~27年度を計画年度とした第3期特定鳥獣保護管理計画は、23年度時点の推定生息頭数10万5千頭と設定。毎年2万5千~3万5千頭(うち雌は1万8千~2万6千頭)を捕獲し、27年度の生息頭数を3万5千頭にする計画となっている。これに対し、捕獲実績全体(26年度は推定値)は計画の目標を達成しているが、今後の個体数を左右する雌の捕獲はいずれの年度も目標に達していない。

 理由について、同室は「計画策定時は銃器を用いてメスジカを集中捕獲する計画だったが、目標達成に向けて捕獲効率の高いわな猟による捕獲を促進した結果、捕獲頭数は飛躍的に増加したが、雌雄を特定した捕獲が困難となり、メスジカの捕獲目標が達成できなかった」と説明する。

 このため、県は27年度の捕獲目標を4万頭とし、このうち雌は2万9千頭に設定することにした。総捕獲頭数に占める雌の割合は73%で、23~25年度の捕獲割合の59%から大幅に引き上げられる。

 捕獲目標の引き上げに伴って、改正鳥獣保護法の認定鳥獣捕獲等事業者制度などを27年度に積極的に導入。これにより、県が主体となって捕獲事業を行うことができることから、新年度の捕獲目標ととともに、第3期管理計画で示した11万4千頭という雌の全体捕獲目標の達成は可能としている。

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