釧路地方のエゾシカ被害深刻 [北海道]

エゾシカによる農林業の被害が道内で最も多い釧路地方の平成25年度の被害額は14億円近くにのぼり、過去10年間で最悪だった前の年度より減ったものの、道内全体の4分の1を占め、依然、深刻な状況が続いています。
道のまとめよりますと、平成25年度のエゾシカによる農林業の被害額は、全道で55億6300万円で、地域別でみると、釧路地方が最も多く、13億8600万円となっています。
釧路地方では、過去10年間で最悪だった前の年度に比べて4700万円、率にして3%減りましたが、道内全体の被害額のおよそ4分の1にあたる26%を占め、依然深刻な状況が続いています。
これを被害を受けた作物でみますと、最も多いのが牧草で、全体の8割を占め、被害額も10億9700万円に上っています。
国や道ではエゾシカにGPSを取り付けて、移動経路を把握することで、効率的な捕獲につなげようという取り組みも進めていて、釧路総合振興局は「引き続き、駆除を進めるほか農地の周りに柵を設けるなどあらゆる方法で被害を減らしていきたい」と話しています。