目玉はジビエ料理 「もっくる新城」オープン [愛知県]

愛知県新城市の新たな道の駅「もっくる新城」が先月、同市八束穂の国道151号沿いにオープンした。館内の飲食コーナーなどでは、獣害対策として奥三河地方で捕獲したイノシシの肉などを使ったジビエ料理が楽しめる。
もっくる新城は、県内では16番目の道の駅として先月21日に誕生した。整備を進めた市によると、約1万300平方メートルの敷地に90台が止められる駐車場と電気自動車用の充電器2基を備えている。木造平屋建ての建物は、長篠の戦いでの織田・徳川連合軍の馬防柵(ばぼうさく)をモチーフにしていて、地元の木材を井げた風に組み合わせている。
目玉は飲食コーナーのジビエ料理。イノシシの骨からダシを取った「ししラーメン」を開発した。イノシシ独特の臭みを抑え、あっさりとしたしょうゆ味仕立てで、具材にもイノシシのバラ肉を添えている。1杯780円。道の駅の田原直・駅長は「イノシシのイメージを覆すようなやさしい味を楽しんでほしい」とPRしている。
隣のバイキングコーナーでは1人1200円で、イノシシやシカの肉が入ったカレー、総菜などが食べ放題。玄関前の売店でもイノシシ肉の石焼きフランクを販売している。
館内のオープンスペースでは、地元で収穫された新鮮な野菜のほか、県立新城高校の生徒が手作りしたジャムなどの地元商品約150種類を販売している。また、南信州や遠州の特産品約100種類も仕入れ、山の湊(みなと)という意味を込めた「山湊馬浪(さんそうばろう)」という名前の商品で販売している。
屋外には、足湯コーナー(午前10時~午後4時、無料)もある。湯は湯谷温泉などから運んでいる。
営業時間は飲食コーナーなどが午前9時~午後6時。コンビニエンスストアは午前6時~午後10時。
田原駅長は「奥三河の観光拠点としてだけでなく、地元住民の憩いの場になるような施設にしたい」と話している。
新城市都市計画課では、来年春に新東名高速道路が延伸され、新城インターチェンジが開業した後は、年間100万人の利用者があると見込んでいる。(松永佳伸)