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鳥獣被害1千万円 [神奈川県]


ニホンジカやイノシシなど有害鳥獣による農作物被害を防ぐため愛川町は今年度「愛川町有害鳥獣対策実施隊」を新たに設置した。4月6日には町役場で隊員への委嘱式が行われた。町によると、自治体が鳥獣被害の対策隊を設置するのは県央地域では初だという。

 新たに設置された対策実施隊は、神奈川県猟友会愛甲郡支部から推薦された18人と、県央愛川農業協同組合や町森林組合から推薦された2人に加え、狩猟などの資格・知識を持つ町担当職員5人の合計25人で構成されている。

 町内で発生する鳥獣による農林水産業への被害防止を目的に、対策実施隊のメンバーが様々な活動に取り組む。

 具体的には、有害鳥獣の捕獲や駆除をはじめ、被害防護のためのアドバイスや指導、農作物の被害調査、鳥獣の生息状況調査などを行うほか、鳥獣による人的被害の防止を目的に緊急出動も想定している。担当の町農政課によると、年間35日程度の出動を予定しているという。

 野生鳥獣による農作物の被害は全国的に発生しており、愛川町でも鳥獣被害防止計画を策定し、対策にあたってきた。

 この計画の中で、町が有害鳥獣に指定しているのはニホンザル、ニホンジカ、イノシシ、アライグマ、ハクビシンなどの9種。同課が実施した調査によれば、昨年度はこれら有害鳥獣による農作物被害額は約1000万円(販売用・自家用合計)にのぼる。深刻な鳥獣被害が続き、農業を断念してしまう人いるという。

 農産物被害が多いニホンジカとイノシシについては、これまでも電気柵を設置して山間部から人里への侵入を防ぐほか、銃器や罠などを使った個体数の調整を実施するなど対策を行ってきた。今年度は、対策実施隊の発足に伴い、昨年度よりも多くの駆除・捕獲を行う予定だ。同課では「有害鳥獣の被害を受けたり、発見した時は、町の農政課に連絡を」と呼びかけている。

ハンターの拡充めざし

 鳥獣捕獲の担い手の中心となるのが、猟友会などハンターの存在。しかし、近年はハンターの高齢化や人数の減少が課題となっている。そこで県は、県猟友会と協働で「かながわハンター塾」を昨年度から開催している。

 今年度は5月28日、6月14日、27日に開催され、時間は各日とも午前9時30分から12時30分まで。定員は各日30人。場所は県立伊勢原射撃場で、ベテランハンターによる射撃の実演や狩猟免を許取得するための手続き・費用についての紹介などが行われる。

 参加資格は開催当日に20歳以上の人。希望者は申込み期間中(第1回5月12日〜15日・第2回5月27日〜6月1日・第3回6月8日〜12日)に、電子メールまたは往復ハガキに氏名・連絡先(電話番号)・年齢層(○歳代)・在住市町村名を記入して〒231-0005 横浜市中区本町3の24 ニュー本町ビル7階 神奈川県猟友会(【メール】info@kana-ryoyu.org)まで申し込む(期間外の申し込みは無効・定員を超えた場合抽選)。詳しくは県自然環境保全課【電話】045・210・4319へ。

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