top of page

県、シカ頭数半減へ 管理計画…23年度まで

県は25日、環境省の推計で県内の生息数が約6万9000頭とされるニホンジカについて、2023年度までに半減させる目標を定めた管理計画を明らかにした。計画案は同日、甲府市で開かれた県環境保全審議会で了承され、計画は29日に施行される。

 今回の計画の策定と改訂は、国の鳥獣保護法改正に伴うもの。生息数の著しい増加や生息地の拡大によって農林業に大きな被害を与えている種として、県ではニホンジカ、イノシシ、ニホンザルについて特定鳥獣管理計画を策定することになった。

 県によると、ニホンジカによる造林木の枝葉や野菜などの食害、水稲の踏み荒らしなどの農林業被害は近年、2億円前後で推移。2013年度は農作物被害が約4100万円、森林被害は約2億300万円だった。

 ニホンジカについては、2012年度に約3万8000頭と把握されていたが、県が用いてきた方法と違った推定法で環境省がまとめた結果、これまでの1・8倍となる約6万9000頭が生息しているという結果に。さらに、現行の捕獲率を維持した場合、2023年度には約14万7000頭まで増えると予測された。

 県では、今年度から捕獲を強化する方針で、鳥獣保護法の改正に合わせて、認定鳥獣捕獲等事業者制度を創設。猟友会のほか、知事から認定を受けた民間事業者なども捕獲ができるようにし、捕獲態勢を強化。管理計画には、将来的に適正生息数とされる4700頭まで減少させることも目標に掲げた。

 この日の審議会では、出席した委員から「国の対策が遅かった」などの指摘が出され、県側の担当者が「全国的に対応が遅れたことは否めないが、あきらめるわけにはいかない。生息数の半減は高いハードルだが、科学的な見地に基づいた適切な捕獲を工夫し、効果的に管理を進めたい」と理解を求めた。

Featured Posts
最新記事
すべての記事
タグから検索
まだタグはありません。
Follow Us
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page