シカ肉の普及に一役 千歳市協和の「あぷかの森」で15日にエゾシカ肉まつり[北海道]
建設会社「すまい工房北海道」(恵庭市有明町)の湯峯和幸社長は15日、同社が子ども向けに自然・農業体験の場を提供している千歳市協和の「あぷかの森」で、第1回エゾシカ肉まつりを開催する。
生息数が増えた影響で農業や植生の被害拡大、車との衝突事故が問題視されるエゾシカの肉を味わうイベント。焼き肉をメーンにハンバーガー、空揚げなどを数百円程度の低価格で販売する。入場料500円でシカ肉1皿が付く。デンソー北海道、キリンビール北海道千歳工場などが協賛。
道のまとめによると、エゾシカは2000年以降、右肩上がりで増えた。道内で12年度の捕獲実績は前年度比7000頭増の14万4000頭と過去最高で、推定生息数は59万頭。エゾシカ対策の一環で、道は新たな食材としてシカ肉の普及に取り組み、試食会や飲食店・卸売業者を対象にしたフォーラムなどを開催している。
シカ肉は高たんぱく、低カロリーで栄養バランスに優れている。だが、自身もハンターとして活動する湯峯社長によると、流通網が確立されておらず、飲食店で高級料理として出されることが多いという。小売りしている店も少なく、消費者が家庭でシカ肉を食べる機会は限られているのが現状だ。
湯峯社長は「エゾシカ肉になじむためには、まず食べてもらうことが一番」と思い、低価格でシカ肉料理を振る舞うイベントを初めて企画した。食品衛生基準に従い、自前の加工場で適正に処理した肉を提供する。
会場では、角のストラップ作成体験や落語家の林家とんでん平さんをゲストに迎えた落語、バンド演奏も行われる。湯峯社長は「シカ肉がおいしいことを知ってもらえれば。イベントは単発で終わらせず、来年以降も継続したい」と意気込んでいる。
雨天決行。問い合わせは湯峯社長 携帯電話090(6445)1496。
2014年6月10日
転載元:http://www.tomamin.co.jp/20140613588