「猪鹿鶏」…ジビエで地域おこし 八代市商工会[熊本県]
農林産物に深刻な被害をもたらしているイノシシやシカを「ジビエ料理」として地域振興に生かそうと、八代市商工会(黒木計会長)は、中山間地の幹線道路沿いを「猪鹿鶏[いのしかちょう]街道」として売り出すことを決めた。 合併前の旧町村の商業者でつくる同商工会が、2年前から構想を練ってきた。対象地域は東陽町から泉町に向かう国道443号や、坂本町の国道219号沿いが中心。10月に試食会を開き、同街道の案内マップを製作。11月1日から街道沿いにのぼり旗を立て、商工会加盟の飲食店などがジビエ料理や加工品を提供する計画だ。 9月24日は、ホテル熊本テルサの土山憲幸総支配人を講師に招きジビエ料理講習会を開催。土山さんがイノシシ肉のつみれ鍋、鹿肉のステーキなど4品のレシピを公開して実演し、対象地域の飲食店などの参加者約30人が熱心にメモを取っていた。 土山さんは「臭みを取る下処理と、硬くならないような火加減がこつ」とアドバイス。試食した黒木会長は「十分、目玉料理になるおいしさだった。期待できる」と話した。(上田良志)