理科大の葛鹿バーガー ロコモコ丼で知ってね [東京都]

葛飾区の都立葛飾商業高の生徒らが、近くにある東京理科大の学食の新メニュー「葛鹿(かつしか)ロコモコ丼」を考案した。理科大発案の「葛鹿バーガー」の認知度を上げようと高校側が持ち掛けた。三日の試験販売では、ロコモコ丼は約四十分で八十食が完売する人気ぶりだった。
葛鹿バーガーは二年前の理科大葛飾キャンパス開設に合わせ、葛飾の「かつ」を揚げるカツに、「しか」を鹿肉にかけた同大広報課職員の駄じゃれから誕生した。鹿肉はニュージーランド産で、牛肉と豚肉と合いびきにし、臭みを取るためにワインに漬け込んでメンチカツに揚げる。タンパク質や鉄分が豊富な一方で、カロリーなどが少なく、味も評判だった。
課題は認知度。葛飾商業の生徒が昨年、理科大生らにアンケートしたところ、「知らない」が67%に上った。「どうすればもっと売れるか」と議論し、「日本では、ご飯のガッツリ系の方が受けるのでは」と結論づけた。メンチカツと合う食べ方としてチーズカレー丼やマーボー丼など九種が提案され、ロコモコ丼で学食運営会社と合意した。
メンチカツは、葛鹿バーガーと同じ。ご飯の上に目玉焼きとともにのせ、ソースをかけて食べる。参加者たちは、これをきっかけに葛鹿バーガーも注目されることを期待する。
指導に当たった加藤美智子教諭(42)は「商品の見せ方、誰に売るか、どこで売るかなどを議論しましたが、六本木ヒルズのフェスに出せるようなご当地グルメに育てたい」と夢を描いている。 (中村信也)