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フロンティア登別が開発1年かけ「鹿バーグ」販売 [北海道]


フロンティア登別が開発、販売を開始したエゾシカ肉ハンバーグ

 障害者就労支援施設のフロンティア登別(中登別町、山田大樹施設長)が、白老産エゾシカ肉を使ったハンバーグ「鹿(ユク)バーグ」の販売を開始した。シカ肉の風味が楽しめる味に加え、つなぎにこんにゃく由来のマンナンを使用しているのが特徴。利用者たちは業務本格化に張り切っている。

 約1年間かけて開発に取り組んできた。運営する社会福祉法人ホープ(白老)は、数年前から地元猟友会と連携し、エゾシカ肉の大和煮缶詰などを製造している。フロンティア登別が今春開設されるに当たり、シカ肉ハンバーグ製造を利用者の業務に位置付け、開発を進めてきた。

 一番苦労したのは肉質だった。「肉質が柔らかく水分も多い」ため、ひき肉にしたとき「べちゃっとした感じになり、成形が難しく、食べたときの肉質感もなくなってしまった」。特殊な加工方法を生み出し、しっかりとした肉質感が出るよう仕上げた。

 つなぎにも一工夫を加えた。アレルギー物質への配慮のため、通常はハンバーグに使用する小麦粉や卵、牛乳などは一切使わないようにした。代用品としてマンナンやうるち米を使った。原材料の主原料はシカ肉、タマネギ、ニンジン、いわし魚醤などが並ぶ。

 ハンバーグは、焼いて真空パックした形で提供している。味はシカ肉の臭みを取りつつも風味を残し「らしさ」を楽しめるように調整。ソースをかけて食べることを前提にしており、薄味にした。煮込みハンバーグやスパイシーな味付けがお薦めという。

 名称の「ユク」はアイヌ語でシカの意味。1個100グラムで税込み280円。同施設売店のカフェ「ウポポ」でのみ購入可能。利用者のうち6人が同作業に携わっている。今後はハンバーガー用のパテ作りも検討している。

 山田施設長は「おいしいと言われる雌の若い個体を選別し利用しています。今後は販路拡大も目指していく方針ですが、まずは認知度を高めていきたい。安心安全でおいしいシカ肉ハンバーグをぜひ多くの人に食べていただければ」とPRしている。

(鞠子理人)

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