ジビエのレトルト商品 大分の会社開発 [大分県]
大分市の食品加工会社「成美」(岩切知美社長)は、シカとイノシシの肉(ジビエ)を使ったレトルト商品を開発し、生産者ら約50人を招待して豊後大野市で発表会を開いた。
同市犬飼町に加工所を構え、農作物を守るために捕獲されたシカとイノシシの肉を仕入れている。岩切社長(44)は、独特なクセのあるジビエが苦手だったが、自分がおいしく食べられる調理法を考え3メニューを商品化した。
「豊後シシめしの素」(税込み864円)は、深みのある肉の味と、カボスの皮のさわやかさが絶妙の組み合わせ。「猪肉のサムライ煮」(同999円)は、しょうゆと豊後大野産の日本酒で煮込んだ角煮。「鹿肉と生姜しょうがの赤ワイン煮」(同)は、淡泊な肉をタマネギとショウガ、赤ワインで上品に炊いた。
岩切社長は「保存料は一切使っておらず、レトルトなので長期保存ができる。子供がいる家庭でも安心して食べてもらいたい」と話す。
豊後大野市内でジビエを販売している猟師の田北たず子さん(62)は「ジビエは硬さやクセなどに個体差があるが、均一においしくできている。安心して出荷できる」と話していた。