有害鳥獣一網打尽「ネット」 県内初[大分県]
県は、有害鳥獣を一網打尽にする「ドロップネット」を県内で初めて玖珠町日出生地区に設置し、現地で研修会を開いた。
縦、横各18メートルの網を高さ3メートルの支柱に張り、動物が農作物を荒らしに来たときに落下させる仕組み。センサーが群れを察知し、パソコンで遠隔操作する。三重県では2012年3月から使っており、1年半でシカ75頭、イノシシ2頭を捕獲したという。
陸上自衛隊日出生台演習場のそばの山林に設置され、研修には農家や地元の猟友会のメンバーら約50人が参加。業者が仕組みを説明し、網を落下させる様子を熱心に見学した。
網と支柱といった簡単な仕組みで移動や修理ができるなどの利点がある。1セット約150万円で、今年度中に由布市と国東市にも設置する。県森との共生推進室の清原誠二郎室長補佐(55)は「シカの生息数が多いところから効率的に設置し、大量捕獲を進めたい」と話していた。