鳥獣被害、7000万円減少 13年度[三重県]
県は七日の県議会環境生活農林水産常任委員会で、二〇一三年度に野生鳥獣が農林水産物に与えた被害金額を報告した。総額は六億二千八百七十五万円で、前年度から約七千万円減少した。
県は被害額が減った原因として、捕獲に加えて集落ぐるみでの対策や防止柵の整備などが一定の効果を挙げたとしている。
イノシシとニホンジカ、ニホンザルの一三年度の捕獲頭数は二万七千五百八十二頭で、前年度から約三千頭減ったものの高水準で推移。一方、カワウは約七十羽増の八百五羽。
本年度からは、情報通信技術(ICT)を活用したニホンザルなどの防除や捕獲策にも取り組んでおり、大量捕獲わなや、サル接近センサーの開発などを通じて被害軽減を目指す。
一方、県はシカなどの肉を安全に提供する事業者を認証する「みえジビエ登録制度」を設けており、これまでに十八事業者・三十一施設が登録した。今後は、事業者同士の意見交換のほか、商品開発による需要拡大につなげる「みえジビエ協議会」(仮称)の発足を目指す。
(相馬敬)